加賀にはまだまだ知られていない地域資源がたくさんあります。
この地域資源がもっと活用され魅力が発信されてゆけば加賀はもっとおもしろく、そしてもっと元気になるはずです!!
私達(公益社団法人加賀青年会議所)が地域活性化の一環として加賀東谷重要伝統的建造物群保存地区においてインバウンド受入れを見据え外国人を対象とした
加賀東谷の暮らし体験モニターツアーを開催させていただきました!!
この地域資源がもっと活用され魅力が発信されてゆけば加賀はもっとおもしろく、そしてもっと元気になるはずです!!
私達(公益社団法人加賀青年会議所)が地域活性化の一環として加賀東谷重要伝統的建造物群保存地区においてインバウンド受入れを見据え外国人を対象とした
加賀東谷の暮らし体験モニターツアーを開催させていただきました!!
加賀の魅力創出プロジェクト背景
現在加賀市は人口減少問題や伝統、地場産業の規模が縮小傾向にあるなど様々な問題を抱えております。我々、公益社団法人加賀青年会議所はそんな状況を打破するためには今あるもの(この加賀にあるもの、また当たり前すぎて見過ごされてしまっているもの)を今までにはなかったような切り口(旧来の手法ではなく、時代の流れにマッチした手法)で活用し新たな魅力をこの加賀に創出してゆく必要があると考えています。そんな新たな魅力がたくさん生み出されるようになればこの加賀も必ずもっと活気に満ち溢れた地域になるはずです。そのために本プロジェクトは加賀の地域活性化のためにも加賀にお住いの皆様に「加賀にはまだまだ魅力がある」、「加賀を活性化できる手法やチャンスはまだまだある」と感じていただきたく実施をさせていただきました。
加賀の魅力創出プロジェクト概要
公益社団法人加賀青年会議所は新しい地域の魅力を創出する礎をつくり、地域に発信することを目的とし2016年10月29日、加賀東谷重要伝統的建造物群保存地区(石川県加賀市山中温泉)において「加賀の魅力創出プロジェクト加賀東谷の暮らし体験モニターツアー」を開催いたしました。近年、増加傾向にある外国人観光客の受け入れを見据え、県内の在日外国人(11ヵ国、22名)を対象に加賀市の地域資源の一つである加賀東谷重要伝統的建造物群保存地区において体験学習型ワークッショップを実施し、外国人ならではの視点でツアーのモデルコースを構築することで同地区の地域活性化に向けての提案を行っていただきました。地域の活性化において私達は加賀にあるさまざまな地域資源を現在の社会の情勢を踏まえうえで活用をしていくことが大切であると考えています。加賀にあるたくさんの地域資源が活用され魅力が発信されていけば加賀はもっと活気に満ち溢れたまちになると考えます。本事業をぜひ今後の地域活性化のご参考としていただければ幸いです。
加賀東谷重要伝統的建造物群保存地区って?山中温泉から長い山道を抜けると突如、隠れ里のように加賀東谷地区は現れます。加賀東谷地区はまるで何十年も前の時代にタイプスリップをしたかのような大自然に囲まれた非日常の感覚を味わえる場所です。建物の雰囲気だけでなく、周りを囲む自然の景観体験が独特の雰囲気をつくっており、平成23年に国の重要的伝統的建造物群保存地区に指定された地区でもあります。この重要伝統的建造物群保存地区とは市町村が農漁村などの伝統的建造物並びに周辺環境が歴史的価値が高いと判断し条例で保存する伝統的建造物群保存地区のうち特に重要度が高いと国(文部科学省)が選定したものをさします。加賀東谷重要伝統的建造物群保存地区は加賀市山中温泉の荒谷町、今立町、杉水町、大土町の4町という非常に広範囲のエリアで構成されている日本で1番広い重要伝統的建造物群保存地区です。しかし重要伝統的建造物群保存地区の指定地区となってから日が浅いことやアクセスが悪いことから認知度は高いとは言えずまだまだ光が当たっていない地区でもあります。加賀東谷地区の主産業は木炭製造業でした。しかし電気やガスの普及やモータリゼーション等により炭の需要が減少し、最盛期の明治16年には283世帯1,767人が居住していましたが現在(平成27年)は34世帯53人まで居住者が減っています。特に過去10年(平成17年から平成26年)の人口減少率が加賀市内で最も高い典型的な過疎の地区でもあり、現在、保存すること自体が困難な状況にあります。本プロジェクトでは加賀東谷重要伝統的建造物保存地区のうち、大土町、杉水町にて外国人を対象に体験プログラムを実施しました。
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大土町ってどんなところ?
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他の荒谷、今立、杉水の3町よりも規模の小さい地区です。盆地状の地形の中に集落が形成されており、西側の斜面には「斧いらずの森」という雪崩防止林があります。それより勾配が緩やかなになったところから石垣で法面を固め平地を作り、その上に田畑や宅地を築いています。大土町は昭和12年の大火によりその集落のほぼ全てが全焼してしまいました(大土神社の社殿と明治44年ころに建てられた2棟の土蔵だけは大火を逃れました)。しかし大火後、すぐに現存する建物の全てが復興され、その結果、同地区は非常に共通性の高い建築様式で統一されています。また集落の入り口までは整備された道路が通っていますがそれ以外の小道は当時からのものが現在でも利用されており、集落内に張り巡らされた湧水を利用した水路や石垣、建物等とともに加賀東谷重要伝統的建造物群保存地区の中で最も当時の歴史を残した地区となっております。
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杉水町ってどんなところ?
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杉水町は加賀東谷重要伝統的建造物群保存地区の中で300m前後と最も標高の高い場所に位置しています。中心に杉ノ水川が流れ、その両岸に集落が形成されています。集落中央の山裾と杉ノ水川に挟まれた平地に宅地、南西端には吉備神社があります。宅地の合間に畑地が点在していることで比較的広い範囲で集落が形成されています。建物は明治期以前のものはありませんが古いもので大正13年の主屋があり、殆ど全ての主屋において伝統的な形式を残しています。集落の周囲に広がる杉林の下には今でも主屋の土台を固定していた石垣が残っており、当時の面影が感じられます。また同地区は加賀東谷重要伝統的建造物群の中でも最も活用が進んでいる地区でもあり、古民家資料館をはじめ飲食店や宿泊施設が作られています。
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訪日外国人観光客(インバウンド)が増えています!
近年、全国的に増加傾向にあるのが訪日外国人観光客(インバウンド)です。人口減少社会の中、日本は2020年に増加傾向にある海外からの観光客の受け入れ目標を4000万人に設定し地方から全国津々浦々まさに日本全体で観光立国を目指そうとしています。もちろんこの加賀も同様に訪日外国人観光客は増加傾向にあります。国内旅行者の入込客数が減少する中、平成15年には7,700人程度でしたが平成27年には52,800人規模まで訪日外国人観光客数は増加しており、今後この加賀のまちづくりを考える上でまさに向き合うべき事実であると考えます。またゴールデンルート(東京、箱根、富士山、名古屋、京都、大阪など日本の主要観光都市を周る観光周遊ルート)から外れたこの加賀へ観光で訪れる訪日外国人観光客は訪日観光のリピーターが多いと予想できます。訪日外国人観光客の特徴は国籍によってさまざまですがリピーターは平均的に見て「自然・農漁村体験」、「四季の体感」、「日本の歴史・伝統文化体験」、「日本の日常生活体験」といった需要の高まりが多く、よりニッチな加賀でしか体験できないコンテンツを提供してゆけばこのリピーター層を取り込め、加賀を元気にする起爆剤になるのではないでしょうか。
ツアー構築結果
A1グループ
「ESCAPE&EXPERIENCE」
※日々のストレスを日本の文化などの体験を通して解消する
※日々のストレスを日本の文化などの体験を通して解消する
国籍構成
中国2人 インドネシア2人 ベトナム1人 ネパール1人
ターゲット
外国人の若者(特に学生)
セールスポイント
地域特有のことを体験できる、安い(学生を対象としている為)
金額
8,000円※送迎・お土産を含めるなら9,000円
期間
1泊2日(秋がよい)
内容
さまざまな体験をしたい。松茸や収穫したもので料理作り、猪・熊を狩り炭で焼肉、釣り、紅葉狩り、
サイクリング(コースの提案が欲しい)、日本の伝統的な遊びをする。一日の最後に温泉につかって
休みたい。※学生対象なのでただ景色を見て回るよりもいろいろな体験をした方が良い。
さまざまな体験をしたい。松茸や収穫したもので料理作り、猪・熊を狩り炭で焼肉、釣り、紅葉狩り、
サイクリング(コースの提案が欲しい)、日本の伝統的な遊びをする。一日の最後に温泉につかって
休みたい。※学生対象なのでただ景色を見て回るよりもいろいろな体験をした方が良い。
実施報告書
当日の各体験のアンケート結果や構築されたツアーの内容を報告書としてまとめさせていただきました。本事業を今後の地域活性化のご参考としていただければ幸いです。
実施報告書.pdf | |
File Size: | 3607 kb |
File Type: |
※PDFファイルをダウンロードして下さい。
さいごに
本事業では加賀東谷重要伝統的建造物群保存地区を加賀の一つの地域資源として捉え、増加傾向にある外国人観光客の受入れを見据え、外国人の視点からの評価と活用方法の提案をしていただきました。参加していただいた外国人の方々からはおおむね高評価をいただけたことから、外国人を対象とした体験型観光という切り口で地域資源を活用することは非常に効果的な方法であると考えます。また、ツアーの構築においても国籍はことなるものの、内容的には外国人目線で共通して求められるものもあったため、今後の課題や進むべき方向性を知ることができたと考えます。今回は加賀東谷重要伝統的建造物群保存地区という地域資源を取り上げさせていただきましたがこの加賀にはまだまだたくさんの地域資源があります。このたくさんの地域資源が現在の社会情勢を踏まえた活用をされていけば、加賀は活気に満ち溢れたまちになるはずです。最後に本事業を開催することができましたのはご参加・ご協力をいただいた各関係者の皆様のご支援の賜物であります。心から感謝申し上げます。
公益社団法人加賀青年会議所地域活性化委員会
加賀の魅力創出プロジェクト
加賀東谷の暮らし体験モニターツアー
概要
日時:2016年10月29日(土)9:40~17:50
場所:石川県加賀市山中温泉杉水町、大土町(加賀東谷重要伝統的建造物群保存地区)
●田んぼ公園:山中温泉杉水町(「そば工房 権兵衛」より我谷ダム方面へ約500m行)
●山カフぇでくのぼう:山中温泉市谷町イ47
●古民家資料館:山中温泉杉水町ハ95-1
●県民の森:山中温泉杉水町ハ−90(駐車場近くの炭焼き小屋)
●田んぼ公園:山中温泉杉水町(「そば工房 権兵衛」より我谷ダム方面へ約500m行)
●山カフぇでくのぼう:山中温泉市谷町イ47
●古民家資料館:山中温泉杉水町ハ95-1
●県民の森:山中温泉杉水町ハ−90(駐車場近くの炭焼き小屋)
当日スケジュール
●Aグループ(前半部分は別行動)
9:40~10:40大土町散策
11:10~11:30杉水町(田んぼ公園)・農作業体験
●Bグループ(前半部分は別行動)
10:10~11:10杉水町散策
11:20~11:40市谷町(山カフェでくのぼう)・農作業体験
●ABグループ合同
11:40~14:20杉水町古民家資料館・調理体験
14:30~15:30県民の森炭焼き小屋・炭焼き体験
15:40~17:50杉水町古民家資料館・ツアー構築
対象:石川県内の留学生(留学生動員協力先:アリス学園、金沢大学、金沢星稜大学、北陸大学、北陸先端科学技術大学院大学)・加賀市内のALT(外国語指導助手)22名
主催:公益社団法人加賀青年会議所
協力:山中温泉ひがしたに地区保存会
後援:加賀市、北國新聞、加賀ケーブルテレビ
●Aグループ(前半部分は別行動)
9:40~10:40大土町散策
11:10~11:30杉水町(田んぼ公園)・農作業体験
●Bグループ(前半部分は別行動)
10:10~11:10杉水町散策
11:20~11:40市谷町(山カフェでくのぼう)・農作業体験
●ABグループ合同
11:40~14:20杉水町古民家資料館・調理体験
14:30~15:30県民の森炭焼き小屋・炭焼き体験
15:40~17:50杉水町古民家資料館・ツアー構築
対象:石川県内の留学生(留学生動員協力先:アリス学園、金沢大学、金沢星稜大学、北陸大学、北陸先端科学技術大学院大学)・加賀市内のALT(外国語指導助手)22名
主催:公益社団法人加賀青年会議所
協力:山中温泉ひがしたに地区保存会
後援:加賀市、北國新聞、加賀ケーブルテレビ
お問い合わせ先
公益社団法人加賀青年会議所